今年初めての横浜スタジアム(北海道日本ハム):4-12

3月だから寒いのは仕方ない、とは言えまだ寒い。それでも、今年初めてという言葉には弱く、また、実戦を見たいという気持ちは当然オフの間くすぶっていたし、フェンスを低くした状況は確認したいと思っていたので、見に行きました。
グラブを持っていると無料で観戦できる、ということで、内野自由の入りは上々でした。私自身も無料云々とは別で、グラブは用意しようかな、と思っていたのですが、今のグラブが古く、ちょうど新品を欲しいなあと思っていたこと、グラブを買う算段を整えていなかったこと、また、寒さ対策ばかり気を遣っていたことで、グラブはすっかり忘れていました。ついでに、途中小雪がちらついていたのですが、降雨対策も殆ど無し、折り畳み傘すら忘れていました。
先発は土肥。私にとっては二試合連続となってしまったため、少し興味は薄れてしまいました。1回、初球を新庄にあわや右越え本塁打という当たりを打たれました。これは新庄がうまくひきつけて打ったという感じ。しかし、後続は無難に抑えました。少し打球が遠くへ飛んでいる感じがあったので、全体的に高かったのかも知れません。土肥は三回に金子に被弾、四回は小笠原、セギノールのいずれもコースヒットのような不運な連打、島田への与四球で無死満塁ピンチを迎えますが、ここは田中幸の犠飛による一失点で抑えました。しかし、五回は少し息切れしたか、新庄にフルスイングされ左中間に二点本塁打など計三失点、六回五失点と不出来となりました。左打者に絶対の自信を持っていることは伺えましたが、右を討ち取れるボールが弱いのが、先発として今後信頼を得ていくための彼の課題なのかなと感じました。
一回の裏は種田が先発入来の変化球にタイミングを崩されながらもボールにうまく喰らい付いて打ち、中前安打。種田は四回裏にも三塁線を破る適時二塁打と絶好調の模様。その四回の得点の口火となったのは、その回の先頭鶴岡の右前安打。打撃については一軍でやっていける自信を付けたかも知れません。六番指名打者鈴木尚は二回裏に低めの難しい球を中前安打。鈴木尚らしいといえばらしいですが、浅いカウントで低めの難しい球に反応して打てるのは彼ならではと思いました。しかし、その後は相手投手の球に差し込まれて打ち上げるフライも二つあり、これからどうなるかな、という不安感も残りました。
さて、七回表は佐々木が登場。昨年の前半戦は足の調整遅れを気にしてか、上体だけでこわごわ投げていたように思いますが、今日はフィニッシュが左足にしっかり乗っかっていました。寒さがあるので腕の振りとかは抑制していたように見えましたが、格下相手とは言えフォークで空振りをとっていたので、今年は昨年とは違うかな、と思いました。ただ、私は佐々木には結果を求めたいので、昨年前半のシンカーで内野ゴロの山を築く佐々木でも構いません。素人考えですが、フォークとシンカーを両方使えると、相手にとって嫌らしい投手になるのではないかと思います。

以下3/15追記

七回裏の攻撃、相手投手は六回から川之江高校時代甲子園を沸かせた鎌倉健。古木が左翼フェンス直撃の二塁打。左におっつけて飛距離を稼ぐ古木を久々に見ました。次の小池は内角低目を思い切り引っ張り、これまた左翼フェンス直撃の適時打。二人とも特に技術的に以前と比べ成長したというわけではありませんが、アピールするものはあったと思います。
八回表は染田が登板。安打と四球で無死一、二塁の場面。相手の送りバントに対して染田は素早いフィールディングで三塁へ。多少力んだため、ショートバウンドとなってしまいましたが、これを村田が併殺でも狙いに行ったか、落球。普通に投げていれば、普通に取れていれば、アウトは確実に取れたはずなのですが、村田が軽率でした。しかし、染田の送球が悪かったのも事実で、記録は投手の失策。染田はこれで浮き足立ったか、金子に軽く右前に合わされて失点。私はこれを見て染田の二軍落ちを観念し、トイレに行きました、済みません。その後、トイレから戻るとなぜか投手は土居に。私的には土居を先発候補、門倉をブルペンとして頂きたいので、あまり見たい場面ではありませんでした。その土居の投球時も途中から遊撃に入った野中が併殺をあせったかボールを取り損ねて失策など、大量失点となりました。
九回表は、石井裕也を諦めてまで取った(こだわります)岸本。剛球投手であることを期待したのですが、剛球と言うよりは快速球の部類でした。寒いのに148km/hを記録した速球は見もの。大学時代から後ろをやっているようですが、どちらかというと先発で育てて欲しいと思いました。九回裏、失策の野中が打席に立ちましたが、左投手に対して左打席に立ちました。左にするには非力だし、右にすると足が生きないし、野中は今後どうするのでしょうか。もう少し試行錯誤する時間はありますが、納得のいく決断をしていただきたいです。
さて、試合全体の総括ですが、投手陣は評価の定まっている土肥、佐々木、と、新人の染田、岸本といった面々ばかりなので、特に言うことはありません。
野手は、外野はレギュラーと古木、小池の頑張りで競争が生まれていると思いましたが、内野に目を転ずると、全く競争している雰囲気が感じられないのが気になりました。確かに石井琢や種田は素晴らしい選手ですが、その代わりに出ている福本や野中からは、先輩を脅かすような技術的進歩などは感じられませんでした。正直、二人とも守らせても万永レベルですらなく、牛島監督がキャンプ終了のときに言っていた、「若手の成長がなかった」の裏付けとも言えるような状況でした。万永が怪我している今、その代わりがこれでは、石井琢や種田に怪我があった場合のことが昨年同様に全く考えられておらず、行く末が思いやられます。内川や藤田が怪我から治ってくれば別なのかも知れないと、少しだけ期待はしていますが、基本的には今からトレードなどで補強するのも困難と思います。そうすると、結局は現有勢力の中でなんとか、若手のやる気を出させていくしかない、という状況であり、一概に監督だけの責任とは言えませんが、牛島監督の工夫のしどころと期待したいところです。