第26回ヨコハマ映画祭感想(2/12記)

毎年2月初旬に行われるヨコハマ映画祭。映画祭と言っても、一日ホールを借り切って、そこで3本ほど映画を上映、事前に審査員が決めた各賞の授賞式に監督・俳優等がするといった趣のイベント。年によって公開される映画は違うため、当然のことながら、毎年興味は違う。今年はあまり各作品に思い入れはなかったので、逆に虚心で映画を楽しめるのではないかと思いつつ見に行った。

スウィングガールズ

ご存知、矢口史靖監督作品。フジテレビなどが金を出している。『ウォーターボーイズ』のヒットがあり、配役などを見ると、ヨコハマ映画祭が取り上げるにしては?結構制作費かかってそうな印象を映画の端々から受ける作品である。ということは、監督には、当てて当然のようなプレッシャーがかかるように思うのだが、それでも彼らしい絶妙のスピード感と笑いでうまくまとめていると思った。脚本的には、見ていていちいち先が読める展開で、一歩間違うととんでもない事態になりそうなんだけど、落とし方が絶妙なため、とても救われる。また、私としては初見の上野樹里が、なんか石原さとみと似ているなあ、と思いつつも、とても可愛らしかった。
なお、撮影で使われた上杉スタジアムという野球場が保土ヶ谷球場に似ていて、ここは保土ヶ谷じゃないのかなあ、でも少し周りが違うかなあ、などと結構気になっていた。

授賞式

そして、お待ちかね?授賞式。毎年、授賞式の前に、予告編特集があるのだが、上映中に突然真っ暗になるハプニング。フィルムが切れたらしい。フィルムが切れると、なぜかいつも『ニュー・シネマ・パラダイス』を思い出す。
授賞式は、役所広司のかっこ良さ、土屋アンナの頭の小ささ、樹木希林さんの「なんでヨコハマ映画祭26回になるまで呼ばなかった」「チョイ役」発言が印象に残った。深田恭子は、私はなんかエキセントリックな子に勘違いしていたのだが、報道ではそういう発言を針小棒大に抜き取っていただけなのだな、と思い直すほど、ごく普通(褒め言葉のつもり)の発言をしていた。また、前列の方に、明らかに深田恭子を意識したようなコスプレの女性がいたり、壇の下から彼女に花束を渡す男性が図々しく握手を求めたり、と、いつものヨコハマ映画祭とは違う雰囲気を感じた。

油断大敵 [DVD]

面白そうだったが、体調不良に勝てず、寝たり起きたりの繰り返し。役所広司柄本明といういずれ劣らぬ実力派俳優のガチンコ対決と言う面白さや、夏川結衣は見ておきたい、などで、寝たり起きたりを繰り返し、ストーリーがきちっと掴めるほど見られなかったのだが、心地よく寝たり起きたりしていたので、恐らく私が好きなタイプの作品を上映していたに違いない。いきなりDVD買うのも難儀なので、機会があればもう一度見たいものだ。

突然終わり

結局、『油断大敵』を見ている間、お腹が痛くて、映画自体に集中できなかったので、『下妻物語』上映を前に帰宅した。そのため、学校の試験のため授賞式を遅刻し、映画祭の最後に一人だけの授賞式を行う上野樹里を見られず、非常に残念。